富士吉田市のネクタイ工場に長年眠っていた、色とりどりの絹の綛糸(かせいと)。綛とは、取り扱いに便利なよう、一定の大きさの枠に糸を巻いて束にしたものです。主に糸を染める際にこの形状にします。綛染めはもっとも糸の負担が少ない染め方で繊細な絹の風合いを損なわずに深い色に染められます。ただし、生産効率が低く、今では希少な染色方法です。
23日(日)は、美術家・力石咲さんと一緒にカラフルな綛糸を使って大きな花を制作します。完成後は会場の様々な場所に展示し、美しく華やかな風景を作ります。
会場内には、この素材に使われる綛糸の山も登場します。糸の束は、おひとり様最大5個までお持ち帰りいただけます。みなさんも綛糸の新しい使い方や楽しみ方のアイデアをぜひ考えてみてください。
■開催日時:2月23日(日)14:00〜18:00
■参加方法: D1/D2ブースに直接お越しください。どなたでもご参加いただけます(5歳以上)
■素材提供:山梨県富士吉田市のアップサイクルプロジェクト「B-TAN FUJIYOSHIDA」
■講師:力石咲
多摩美術大学情報デザイン学科卒業。地球上に眠る残糸を資源として、糸を原子、糸を編むことを結晶形成と捉え、彫刻やインスタレーションを制作。
近年の主な展示に、「力石咲 滞在制作・展示 『ファイバー! サバイバー! ここにある術』」(東京都渋谷公園通りギャラリー、東京、2023年)、「開館25周年記念 全館コレクション展『これらの時間についての夢』」(宇都宮美術館、栃木、2022年)などがある。また、「吉祥寺ダンスLAB. vol.4『エコトーン ECHO-TONE』」(吉祥寺シアター、東京、2022年)などの舞台も手がける。
装いの庭EXPO’25について
約100組のテキスタイルクリエイターが集結!デザイナーから工場まで、日本のテキスタイル文化を楽しむ2日間『装いの庭EXPO‘25』八王子で開催。
日本は、世界でもめずらしい、小規模で多様な布作りや服作りが今なお息づく国です。近年はものづくりに根ざした小規模ファクトリーブランドや若手デザイナーによる独立系テキスタイルブランドが次々と立ち上がり、新たな可能性を切り開いています。
本イベントは、当たり前のように身近にある“布“の奥深さや新しい楽しみ方を届け、日本の繊維技術や文化の隠れた魅力・文脈に光を当てることを目指します。屋内エリアでは、布づくりの過程やオリジナリティ溢れる布製品に出会える出展者ブース、参加型のアートプログラム、屋外では自由な表現に挑む作家の展示やトークイベントなど、さまざまな切り口から布の奥を知るコンテンツが盛りだくさん。
さらに、布づくりの現場を取材したインタビュー冊子、スタンプラリー、全国の繊維産地を紹介するブースなどを通して、現在の布づくりの技術や制作工程、作り手の探求と挑戦をお伝えします。
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